アメリカ大陸周辺の科学

文:Michael Reynolds, Ph.D.

ちょうど3ヶ月前の7月17日、私はアラスカ州バローから報告をし、シアトルで最も暑くて乾燥しているという夏の良い時期に自宅へ戻りました。実際に過去60年間のうちで最も乾燥した夏であり、シアトル・タコマ国際空港で6月1日から8月9日に記録された雨量はたった6.1mmで、最高気温39.4度という歴史的な猛暑でもありました。ボート仲間が重いフリースを着て北西航路を調査していたので、罪悪感に駆られました。
しかし、その月の初めは、搭乗科学者としてもう一度ボストンのOcean Watchに戻って働くことに興奮していたのです。科学的観測、測定を目的としたそのプログラムは、渡航中にプログで知ったブライアン・リーヴズとハリー・スターンのおかげでまさに完璧でした。
この船旅で最初の3ヶ月間の興味関心の大部分は、航海という大冒険と、そこで出会える人々でした。科学観測や測定も興味深かったのですが、東海岸に辿り着くまで、つまり航海を終えるまではそうではありませんでした。このプロジェクトの科学的なゴールに関してもっと情報が必要だったのです。
しかしこのプロジェクトのゴール設定は、世間の人が考えているよりも簡単ではないのです。現代の海洋学研究のほとんどは、多量の計測を伴った集中的な研究キャンペーンとして実施されています。この場合、Ocean Watchが走行中の時はほとんど海上にいるため、我々は「港付近のデータ」を集約する目的で搭載装置を使用しています。
典型的な研究船と比較しても、Ocean Watchは小型で静かです。巨大なエンジンもなく搭乗員も少ないので、水中音はかなり少ないです。この特徴によって、予定通りに港に到着するために比較的海岸近辺に滞在するという目的だけでなく、大型で騒音の多い船よりも非常に多様な観察結果を収集することが可能になっています。
アメリカ周辺は「発見の船旅」であり、私たちの主要なミッションは、儚い海が脅威にさらされているという気付きを全アメリカ人に与え、健康な海を守るための行動力を結集させるということにあるのです。このように、私たちがしていることは何か特定の科学的な仮説の証明や反論ではありません。ですが、私たちは規模や航路、航海期間の長さの点において特徴的であるということ、そして科学者集団のメンバーのために複数のデータセットを得るべくこの特徴的な利点を用いているということを認識しています。私たちは多様な手段、目標、目的を用いて、科学者の代理として本質的に貢献しています。パートナーである科学者が必要とするデータ収集のために、複雑な配列の計測機器を開発、実装して、全てのデータをまた分析にかけるという挑戦を繰り返してきました。
この計測機器から得られるデータは、インタビューや個人の経験を伴って、通常ではほとんど見ることのできない特別な「窓」のような役割を果たしてくれます。そして、私たちのミッションとはまさにこの「窓」を共有し、自分自身で見て考え、意思決定をするための機会を提供をすることにあるのです。

今後期待されること

数ヶ月以内に私を含め、プロジェクト関連機関や科学者たちから報告書が提出されます。報告書には個人的な経験、海洋学の記述、計測機器の詳細、パートナー科学者による背景的な情報が含まれています。

遠くに行き過ぎてしまう危険を冒せる人々だけが-自分たちが実際どれだけ遠くまで行けるかを知ることができるのです(T.S. Eliot)。