ブルーシーフードの海藻類

ブルーシーフードの海藻類の中からワカメ、コンブ、ヒジキはすでにご紹介してきました。 今回は新たにブルーシーフードガイドに加わったミリン、ハバノリ、トサカノリ、ユミガタオゴノリ、スジアオノリをご紹介します。 皆さんにはまだあまり馴染みのない海藻かもしれませんが海藻には栄養がいっぱいです!

Beauty Effect美容効果

海藻といえばまず低カロリーでダイエット食品というイメージですよね?
歯ごたえがよく満腹感を感じ、低カロリー、その上食物繊維をとてもおおく含んでいますので、イメージ通りダイエットには是非取り入れてもらいたい食品です。
またミネラル、ビタミンも多く含まれています。ミネラルは体内で合成できないので、食事から摂取する必要があります。ビタミンも種類によりますが野菜にも負けない量がふくまれています。ビタミンは美髪や美肌、免疫力を高めたり、老化を防ぐ効果が期待できます。

Health Effect健康効果

海藻はカルシウム、マグネシウムが豊富に含まれているので、成長期の子供や、骨粗鬆症が気になる高齢の方におすすめの食品です。食物繊維が多く低カロリーの食品なので、肥満、高血圧、脂質異常症など生活習慣病が気になる方も摂取をおすすめします。さらに血糖値の急上昇を抑制する効果もあるので糖尿病の方にもおすすめです。ノリ類には鉄分が多く含まれるので、貧血症状の改善にも期待できます。海藻は不足しがちな栄養素をバランスよく補給でき、日々の食生活に少し取り入れるだけで、体の調子を整える、そんな効果が期待できる食品です。

Composition成分

タンパク質、鉄分、マグネシウム、カルシウム、ヨウ素、食物繊維、フコキサンチン、リン、EPA

Cooking Guideクッキングガイド

ミリン


ミリンは南九州の一部地域で親しまれてきた紅藻(赤い海藻)です。他の海藻に比べても環境変化に弱く採取してから最適な状態で流通させるハードルの高い種類です。また、海の環境変化に伴って資源量が激減してしまったことから、今は地元でめったに見ることのない幻の海藻とよばれることも。
その食感は一番の特徴ともいえるほど、コリッとした歯ごたえのある外側ととろみのある内側の二層の食感を楽しむことができます。臭みは特になく様々な味付けとも相性が良いのでおすすめです。
カロリー  6kcal/100g  (とりささみ105kcal/100g)
タンパク質 0.3g/100g (とりささみ18.5g/100g)

生でお好みの調味料と和えてサラダに
前酒やレモン汁に漬けて
キムチやなめろうなど違った食材と合わせると食感のちがいを楽しむ食べ方もお勧めです。

ハバノリ


ハバノリをご存知ですか?鳥の羽のような形なので羽葉海苔と名付けられたそうです。晩秋から冬にかけて岩場に自生します。千葉県では「幅を利かせる」にかけた縁起物として乾燥ハバノリを正月のお雑煮にいれて食べる風習が今も残っています。

ハバノリごはん フライパンで緑色になるまで炙りご飯にかけてお醤油をかける
ハバノリ豚汁 ハバノリたらこバターパスタ ハバノリキーマカレー ハバノリ鶏塩ラーメン 

トサカノリ



トサカノリはミリン科の紅藻で、鶏の鶏冠(とさか)に形状が似ていることから、トサカノリと名付けられました。旬は3月から5月頃で、天然ものは高級品として扱われています。彩りが美しく、ボリューム感を出しやすいため、刺身のツマや海藻サラダ、酢の物としても人気です。
また、トサカノリには白・緑・赤の3種類がありますが、原料は同じです。元々鮮やかな紅色をしていますが、熱を通すと美しい緑色に変化!着色料は一切使用されていませんので、安心してご使用いただけることも魅力の一つです。



ユミガタオゴノリ


ユミガタオゴノリは,沖縄県や鹿児島県で食用に採取されています。ユミガタオゴノリは形がサンゴに似ていることからサンゴノリともいわれています。食物繊維が豊富でミネラルを多く含み、ヘルシー食品と言われダイエットにも最適です。
元々は石垣島「スーナ」という名前で食べ親しまれていた海藻ですが、近年ではどんどん減少し天然ではほとんど採れなくなってしまいました。
他の食材には代えられない独特なシャキシャキとした食感はサラダにぴったり。
加熱しても食感は残るので、天ぷらなどの料理でも楽しめます。



スジアオノリ


スジアオノリも近年生産量が激減しています。株式会社南伊勢マリンバイオは2020年4月からスジアオノリの陸上養殖工場を誕生させました。国内流通量や価格が安定することで、香りのよいスジアオノリ文化を守り、おおくの人に広めていく役割を担っています。
スジアオノリは特に香りが高く、和食を始めいろんな料理にアレンジできます。煮凝りに加えて見た目も綺麗な前菜に、玉子焼きに加えたり、パンやフォカッチャを作るときに混ぜてスジアオノリパンに、また市販のポテトチップスに加えて海苔チップスに、アレンジはたくさんあります。

Sustainability持続可能性

ブルーシーフードガイドがおすすめしているミリン、ハバノリ、トサカノリ、ユミガタオゴノリ、スジアオノリはシーフードウォッチ(Seafood Watch Best Choice)で推奨されている養殖の海藻です。シーフードウォッチは、アメリカのモントレーベイ水族館による、水産物の持続的消費を促進する権威あるプログラムです。資源量や漁獲方法、海洋環境への影響を評価してシーフードを緑・黄色・赤の3段階に分類し『おすすめ、中間、食べないで』と表現しています。セイラーズフォーザシ―はシーフードウォッチのオフィシャルパートナーです。ブルーシーフードガイドには、シーフードウォッチの『おすすめ』から日本で見かけるものを選び掲載しており、これらの海藻もおすすめの1つです。餌を与える必要のない海藻養殖は環境に対する影響が小さく、むしろ海をキレイにする働きもあるため、シーフードウォッチでも推奨されています。

Tips

セイラーズフォーザシー日本支局のブルーシーフードメンバーのSEA VEGETABLE COMPANYさんのネットショップでもブルーシーフードの海藻類が販売されています。
HPには色々コラムやレシピも掲載されています。ぜひご覧ください。
Reference Link