「海のミルク」と呼ばれる牡蠣は栄養満点の食材!!

お正月などハレの日に食べる縁起物としても牡蠣は親しまれています。 これは牡蠣の音が“賀喜”もしくは“嘉喜”、福を掻き込むなどに通じる=縁起が良い食べ物と考えられた名残だとか。そのほか牡蠣はオイスターソースやカキ醤油などの調味料にも活用されています。 また、新鮮な生の牡蠣や牡蠣フライはとても美味しいですよね。牡蠣のほとんどは内臓ですが、実はそこにはビタミン類などの豊富な栄養素がバランスよく含まれているのです。 それぞれの栄養素の役割や効果をまとめてご紹介します!

Beauty Effect美容効果

牡蠣は鉄分、銅、ビタミンB12のミネラル類、ビタミン類などの栄養を豊富に含みます。
鉄分はヘモグロビンの構成成分となり、貧血を予防する効能が期待できます。銅はこれら鉄分の吸収を助ける働きをします。
牡蠣は「顔色を美しくして、肌をきめ細かにする」といわれており、女性にとっては大変うれしい話ですね。
事実、牡蠣をよく食べる女性にはシミもなく、色白のモチ肌と呼ばれるしっとりとした肌をしています。これは牡蠣に含まれるメチオニン、シスチン、タウリンなどの硫黄を含んだアミノ酸によるところも大きいようです。
イオウの温泉に入ると、肌はつるつる、スベスベになり、自分で触っても気持ちが良くなるのはご存知だと思います。牡蠣にはそうした働きがあるのです。
牡蠣のように、これらの栄養素がバランスよく配合された食材はあまりありません。
牡蠣には、カルシウム、マグネシウムも含まれています。
カルシウム、マグネシウムはミネラルの一種で、いずれも骨格の形成に欠かせない栄養素です。カルシウムが骨や歯を形成する働きがあることはご存じかと思います。
カルシウムは一般的に、魚に含まれているイメージが強いですが、牡蠣などの貝類にも含まれています。
カルシウムは細胞の機能調整を、マグネシウムは代謝を促す補酵素になるなど、いずれも生命活動に重要な役割を果たします。

カロリー 60Kcal/100g(とりささみ105Kcal/100g)
タンパク質 6.6g/100g(とりささみ23g/100g)

Health Effect健康効果

牡蠣にはグリコーゲンという物質がたっぷりと含まれています。
グリコーゲンとは、多糖類の一種で、体内でエネルギーを貯蔵しておくための物質です。厳密には栄養というより、貯蓄タンクのようなイメージですね。
通常、グリコーゲンは肝臓や骨格筋などに蓄えられており、運動などの際にエネルギー源として活用されます。そのため、牡蠣などグリコーゲンを含む食品を定期的に摂取することで、エネルギーを貯えるため、疲れにくいカラダを作ったり、運動時のパフォーマンスが向上したり、血糖値を調整するなどの効能があります。
重要なポイントですが、牡蠣のグリコーゲン含有量は冬の方が夏よりも10倍多いと言われています。出来るだけ旬である冬の時期の牡蠣を摂取するほうがいいですね。アスリートや運動で高いパフォーマンスを発揮したい方は、冬の牡蠣はおすすめです!
また、牡蠣にはタウリンも多く含まれています。このタウリンは栄養ドリンクなどで聞いたことがある栄養素ですね。タウリンとは、含流アミノ酸の一種で、筋肉や胆汁酸と結合して存在している栄養です。牡蠣をはじめ、魚介類や貝類、タコ、イカなどに多く含まれます。タウリンには、カラダや細胞を正常に保つ効能(ホメオスタシス)があり、肝臓の機能を正常にする効果や、コレステロールを下げる効果、血圧を下げる効果などがあります。
普段からお酒を飲む人、血圧やコレステロールにお困りの方にはおすすめの栄養素となります。酒毒を消す作用があるのです。

Composition成分

ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、亜鉛、鉄、銅、ミネラル、アミノ酸、タウリン、カルシウム、マグネシウム、メチオニン、シスチン

Cooking Guideクッキングガイド

生で


生牡蠣、牡蠣酢

焼いて


焼き牡蠣、牡蠣のグラタン

炒めて


ガーリックソテー、ポン酢バター

その他


牡蠣フライ、アヒージョ、焼き牡蠣、牡蠣鍋


ブルーシーフードガイドおすすめ


オイスターロックフェラー
ディビッドロックフェラーJr.さんから秘伝のレシピを教えて頂きました。
毎年セイラーズフォーザシーのレセプションでも大人気のレシピはこちら
https://sailorsforthesea.jp/recipe/oyster-rockefeller

Sustainability持続可能性

牡蠣は、垂下式といって、筏や浮き球に吊るしたロープで養殖します。牡蠣は、1日に200リットルもの海水を取り込み、植物プランクトンを摂取します。まさに天然のろ過装置。なので、牡蠣養殖は海洋環境にとてもやさしいので、アメリカのシーフードウォッチのプログラムでは、世界中の牡蠣を「おすすめ」しています。
ブルーシーフードガイドでは、とくにMSC認証を取得した岡山県邑久町の牡蠣、ASC認証を取得した宮城県南三陸町戸倉の牡蠣、宮城県石巻地区の牡蠣、をおすすめしています。MSC認証は、「海のエコラベル」と呼ばれ、資源を守り、環境に配慮し、ルールを守っている漁業のお墨付きです。ASC認証は、養殖版「海のエコラベル」と呼ばれ、養殖業が環境に与える影響が小さく、社会的な責任を果たして養殖していることを示しています。

Tips

牡蠣に含まれる栄養素の働きについてお話しましたが、これらの栄養素は沢山食べたからといって、その働きが増えるわけではありません。なかには、食べ過ぎると反対に健康を害してしまう場合もあるので気を付けて下さい。

美味しい牡蠣の選び方


むき身の場合
貝柱が透明なもので、全体的に丸みがあり、形が潰れていないものを選びます。鮮度が良いものは、身の色が少し黄色みがかっています。

殻付き
殻が全体的に丸い形で、厚みがあり、傷が少なく、口を閉じているものを選びます。
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